福島 12市町村でコメ作付け制限
2011年4月22日、福島第1原子力発電所事故による放射性物質で土壌が汚染されたことなどから、11年度産のコメの作付けを制限する区域を警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域の3区域とすると決め福島県に通知した。福島県の12市町村(双葉町、大熊町、富岡町、浪江町、広野町、楢葉町、葛尾村、飯舘村、川内村、南相馬市、田村市、川俣町)が対象となる。
作付け制限基準について、政府は土壌中の放射性セシウムが1キログラム当たり5000ベクレルを超えた場合に制限を指示すると既に決定している。福島県の土壌調査で、3区域以外で5000ベクレルを超える地点はなかった。
この指示は原子力災害対策特別措置法に基づく措置で、食品の暫定規制値を超す放射性物質に汚染されたコメを排除する狙いがある。3区域では作付けは困難と判断、県は区域のコメ農家と市町村に作付けしないよう求める。農家は東京電力による補償の対象となる。
農林水産省によると、対象農家は約7000戸で作付面積は約1万ヘクタール(県内の11%)、コメ収穫量は推定5万トン(県内の11%)。12年度以降には今後の土壌調査などを基に判断する。
また作付けを認めた区域においても、収穫した米を検査し、食品衛生法の暫定基準値を超える放射性セシウムが検出されれば出荷停止とする方針だ。今のところ福島県内の11%減だが、もっと増える可能性はある。
不思議なのが制限区域での他の作物については作付け制限がないことだ。要するに汚染された土壌で米以外なら生産してもいいことになっている。これは作付けの時期にばらつきがあるためで、いちいち検査して制限できないという。もちろん出荷時に検査されるため、今後も出荷停止が行なわれるのは目に見えている。
補償はどうなるのか、いつ支払われるのか、また何年制限されるのか、何年保障されるのか、その点がはっきりしないと困っている農家は多い。生産だけでなく、これまで投資している設備が無駄になるし、維持するのも負担が掛かる。これを機に廃業を決める農家も多いと予想される。